適切な大きさにプリントしておけばいつでも手軽にステレオ写真を鑑賞できる。デジカメプリントサービスを利用してL判にプリントするのがお手軽だ。
1950年代を中心にいくつもの機種が登場したリアリスト判ステレオカメラがよく使われていたころには,ポジフィルムで撮影したコマを,ビューワーで立体視しやすいように2コマ1組でマウントするサービスがおこなわれていた。現在,リアリスト判のマウントサービスを提供している現像所はないようである。また,リアリスト判のマウントも,一般には市販されていないようだ。だから,ポジフィルムをビューワで鑑賞しようとするならば,自分でマウント作業するのみならず,マウントそのものも自作しなければならない。(→「リアリスト判のマウントを自作する」を参照) しかし,リアリスト判で使用するフィルムは,もっとも一般的なパトローネ入り35mmフィルム(135)なので,現像処理そのものは,どこの現像所でも引き受けてくれる。このとき,「リアリスト判」であることを伝え,「現像のみ」を依頼するのがよいだろう。
ビューワーを使ってポジフィルムで鑑賞できないのなら,適切な大きさにプリントして,裸眼立体視で鑑賞するのがよいだろう。 もっとも安価なプリントサイズは,サービスサイズのL判(89mm×127mm)であることが多いだろう。リアリスト判の1コマはほぼ正方形(23mm×24mm)なので,L判プリントに2つの正方形の画像が並ぶことになる。そのとき,1つの画像の大きさはおよそ63mm×63mmとなる。すなわち,2つ並べたときの画像に写った像の間隔もおよそ63mmになるわけで,ちょうど,平行法で立体視しやすい大きさになっている。 裸眼立体視で鑑賞するには,L判にプリントするのがなにかと好都合のようだ。
リアリスト判のフィルムを写真店に持参して,「L判プリントに2コマ焼きこんでください」という頼み方をすると,特殊な作業になるのでかなりの料金を請求されるだろう(そもそも「できない」と断られるかもしれない)。そこで,2つのコマを並べた画像データをつくり,それを「デジカメプリント」サービス等を利用してプリントしてもらうようにするとよい。 プリントのためのデータをつくるには,まず,リアリスト判で撮影したフィルムをイメージスキャナでパーソナルコンピュータに取りこむ。取りこんだ画像は,フォトレタッチソフトウェアを使って,色調整をおこなう。このときはまだ,左目で見るべき画像が右側に,右目で見るべき画像が左側に位置しているので,これを入れかえてやる必要がある。
最後に,大きさを調整する。 まず,並べた画像の左右の長さを,L判の長辺の長さ(127mm)になるように調整する。次に,画像の高さがL判の短辺の長さ(89mm)になるように,画像の余白をつける。 これで,プリント用のデータが完成である。 最近は,インターネット等で画像データを送信すればプリントをしてもらえるサービスもいろいろあるので,料金や受け取り方法など,自分に都合がよいものを利用するとよい。
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リアリスト判の現像処理
1950年代を中心にいくつもの機種が登場したリアリスト判ステレオカメラがよく使われていたころには,ポジフィルムで撮影したコマを,ビューワーで立体視しやすいように2コマ1組でマウントするサービスがおこなわれていた。現在,リアリスト判のマウントサービスを提供している現像所はないようである。また,リアリスト判のマウントも,一般には市販されていないようだ。だから,ポジフィルムをビューワで鑑賞しようとするならば,自分でマウント作業するのみならず,マウントそのものも自作しなければならない。(→「リアリスト判のマウントを自作する」を参照)
しかし,リアリスト判で使用するフィルムは,もっとも一般的なパトローネ入り35mmフィルム(135)なので,現像処理そのものは,どこの現像所でも引き受けてくれる。このとき,「リアリスト判」であることを伝え,「現像のみ」を依頼するのがよいだろう。
▲もっとも一般的な,パトローネ入り35mmフィルムを使うようになっている。
プリントして鑑賞しよう
ビューワーを使ってポジフィルムで鑑賞できないのなら,適切な大きさにプリントして,裸眼立体視で鑑賞するのがよいだろう。
もっとも安価なプリントサイズは,サービスサイズのL判(89mm×127mm)であることが多いだろう。リアリスト判の1コマはほぼ正方形(23mm×24mm)なので,L判プリントに2つの正方形の画像が並ぶことになる。そのとき,1つの画像の大きさはおよそ63mm×63mmとなる。すなわち,2つ並べたときの画像に写った像の間隔もおよそ63mmになるわけで,ちょうど,平行法で立体視しやすい大きさになっている。
裸眼立体視で鑑賞するには,L判にプリントするのがなにかと好都合のようだ。
▲L判には左右約63mmの画像を2つ並べられる。
写った像の間隔も約63mmになるので,立体視しやすい。
ステレオ写真用データのつくりかた
リアリスト判のフィルムを写真店に持参して,「L判プリントに2コマ焼きこんでください」という頼み方をすると,特殊な作業になるのでかなりの料金を請求されるだろう(そもそも「できない」と断られるかもしれない)。そこで,2つのコマを並べた画像データをつくり,それを「デジカメプリント」サービス等を利用してプリントしてもらうようにするとよい。
プリントのためのデータをつくるには,まず,リアリスト判で撮影したフィルムをイメージスキャナでパーソナルコンピュータに取りこむ。取りこんだ画像は,フォトレタッチソフトウェアを使って,色調整をおこなう。このときはまだ,左目で見るべき画像が右側に,右目で見るべき画像が左側に位置しているので,これを入れかえてやる必要がある。
プリントを依頼しよう
最後に,大きさを調整する。
まず,並べた画像の左右の長さを,L判の長辺の長さ(127mm)になるように調整する。次に,画像の高さがL判の短辺の長さ(89mm)になるように,画像の余白をつける。
これで,プリント用のデータが完成である。
最近は,インターネット等で画像データを送信すればプリントをしてもらえるサービスもいろいろあるので,料金や受け取り方法など,自分に都合がよいものを利用するとよい。
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